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コラム

「#auネトフリ論争」のストーリー

2021年7月1日   
川上徹也

企業が生活者とコミュニケーションしていくには、何よりも「ストーリー」が重要です。
この場合の「ストーリー」とは、相手の感情を動かすエピソードや仕組みを指します。


12月13日から始まったauとNetflixのコラボキャンペーン「#auネトフリ論争」には、多くの人を巻き込むストーリーがありました。


「ドキドキ、ハラハラを味わいたい…そんな時に観るべきは復讐劇の最高峰『梨泰院(イテウォン)クラス』? それとも全世界熱狂のサバイバル『イカゲーム』?」という議題に始まり、Netflix好きならつい盛り上がってしまいそうな“どっち派!?”問題を、12月下旬までに計3ラウンドTwitter上で展開されてました。


また同じくauとNetflixのコラボとして、auの『意識高すぎ!高杉くん』シリーズの新CMも全国で放映が始まっています。
神木隆之介さん演じる「高杉くん」たちは、西野七瀬さん演じる「貯杉先生」が発する言葉がNetflixで配信中のドラマのセリフそのままなのに気づき「観てるよね?」と確認しあいます。


さらにNetflixを起動したときに鳴る「ドゥドゥーン」という音を真似する貯杉先生に、松本穂香さん演じる「松本さん」が思わず「観すぎ!」とツッコむという構成になっています。


実はこの「ドゥドゥーン」は、先行して11月に実施されていた「#auネトフリ論争」の議題「あなたは『ドゥドゥーン』と『ダダーン』どっちに聞こえる?」で、「ドゥドゥーンに聞こえる」のほうが多く票を集めたことを受けてのセリフでした。


論争のアンケート結果と、CMのラストのセリフが連動していくというストーリーになっているのです。投票した人にとっては参加した気分になりますね。


「#auネトフリ論争」のTwitter上での投票参加方法は、対象ツイートの回答ボタンを押して投稿するだけ。
投票した人全員に、au公式アカウントより、TVCMの「貯杉先生」の限定動画(全5種のうちランダム1種)がリプライでプレゼントされるという仕組みです。


投票の結果は、各ラウンドごとに順次Twitter上とキャンペーン公式ホームページで発表されていきます。
今後も論争の結果がTVCMのセリフなどに反映されていくかもしれません。


このように、優れたコミュニケーションには必ずストーリーがあります。
あなたの会社のコミュニケーションには、インタラクティブなストーリーがありますか?


Profileライタープロフィール

川上徹也(かわかみ てつや)

広告代理店勤務を経て、コピーライターとして独立。
最近は広告制作に留まらず、「ストーリーブランディング」の第一人者として、様々な企業・団体のマーケティング・アドバイザーをつとめる。
最新刊は『江戸式マーケ』(文藝春秋)。

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